スマイルズの世界的名著 自助論

1858年に出され、日本では福澤諭吉の『学問のすすめ』と並んで読まれたという明治の大ベストセラー『西国立志編』の現代語訳版(原題は『Self-Help, with Illustrations of Character and Conduct』)。「天は自ら助くる者を助く」という独立自尊の精神を広めた、古典的名著である。
アダム・スミスやニュートン、シェークスピア、ミケランジェロ、コロンブス、ガリレオ・ガリレイ…。さまざまな分野で活躍した有名、無名の人々のエピソードや言葉を引用しながら、「自助」の精神の重要性を訴えている。この現代語訳版では若干削除されている部分もあるが、読みごたえは十分である。

「世界を動かそうと思ったら、まず自分自身を動かせ」と語ったソクラテス、「天才とは、一つの問題に深く没頭した結果生まれるものだ」としたビュフォン、「死やいかなる苦行が待ち受けていようとも、一つの魂を救うためには、たとえ一万回でもその中に飛び込む覚悟がある」と語ったザビエル。成功を収めた偉人たちの言葉からは、信念や使命感、努力の力を感じることができる。

この本には、よくもこれだけの成功例を集めたものだ、というくらい有名無名の成功者たちの“生き方と成功パターン”が示されている。そして、そこに共通するのは、この小さな“プラスの習慣”が身につくかどうかで、すべてに天と地ほどの大差がついてしまう。あなたに成功を保証するこの本の10の習慣は、すべて「朝、顔を洗う」のと同じくらい簡単に身につくことばかりである。