一人前の自立した大人として生きるために必要なもの、それは、自分の頭でものごとを考え、判断する力である。その基礎となる知識と教養をはぐくむにはどうすればよいか。そのもっとも効果のある強力な方法は、本を読むことによって得られる。読書こそ、知識と教養の最大の源泉である-。このような考えから、日本人の書いたすぐれた著作五十編を選び、その内容を誰にもわかりやすく要約して紹介したのがこの本である。名づけて『大人のための日本の名著 必読書50』。
【目次】
1 自分を知るために(「『甘え』の構造」土居健郎-日本人の心の底にあるもの/「日本的霊性」鈴木大拙-鎌倉時代に開花した宗教意識 ほか)/2 人間を知るために(「忘れられた日本人」宮本常一-村の古老たちのライフヒストリー/「楢山節考」深沢七郎-老人は七十になったら山に葬られる ほか)/3 社会を知るために(「文明の生態史観」梅棹忠夫-文明の比較から日本を位置づける/「タテ社会の人間関係」中根千枝-親分・子分の関係で支配される単一社会 ほか)/4 歴史を知るために(「騎馬民族国家」江上波夫-日本の古代国家は騎馬民族による征服で生れた/「黒い雨」井伏鱒二-原爆投下による惨状を描く ほか)/5 自然を知るために(「アユの話」宮地伝三郎-川魚の王者の生態/「旅人」湯川秀樹-中間子理論の発見にいたるまで ほか)