史上最強の人生戦略マニュアル


はじめに)より抜粋
私が本書に初めて出会ったのは、二〇〇一年。当時、私は三二歳、戦略コンサルティング会社のマッキンゼーで働いており、アソシエイトというヒラのコンサルタントから、中間管理職であるマネージャーに昇進したばかりだった。

そして、この本を当時の私が手に取ろうと思ったのは、当然、私自身が自分の人生の戦略に思い悩んでいたからである。この時期、私は国内外のかなりの数の自己啓発書を読んだと思う。そしてその中でも、この「LifeStrategies :
Doing What Works, Doing What Matters」は間違いなく、最も秀逸な本の一つであった。そして、最も私が影響受けた本の一つでもある。

本書の序文は、アメリカの恋人と言われるオプラ・ウィンフリーのエピソードからはじまる。オプラ・ウィンフリーは日本ではあまり知られていないが、アメリカでは知らない人がいないくらい有名な司会者である。
オプラは、「オプラ・ウィンフリー・ショー」というトークショーを長年持ち、アメリカの良心として、エンターテイメントに走りがちなテレビショーに一石を投じ、視聴者と一体となった、共感を生みながらも、新しい情報や視点を視聴者に知らせようという姿勢が高く評価されてきた。
結果、オプラが支持をすればオバマも人気が出るし、オプラが本を推奨すればあっという間にその本がベストセラーになるという信頼感を視聴者から勝ち取ってきたのである。

そんなオプラが、狂牛病についてメディアを通じてその危険性を告発したとき、牧畜業者を中心にいわれのない中傷と個人攻撃、それに多額の賠償金を求めた訴訟を起こされた。
賢明で力があり、アメリカで最も影響力がある女性と言われているオプラでさえ、そのような理不尽な逆境に遭ったときには「現実が間違っている」「自分が正しいことは自然と証明されるはず」と現実を否定し、殻に閉じこもってしまったのである。
そして、そのような状態にあるオプラに対して、説得を行い、現実と立ち向かわせる力となったのが、著者のフィリップ・マグローだった。

スケールはずっと小さいが、私の三〇代前半の状態もオプラとまったく同じ状況であった。いろいろと、仕事においても、家庭においても、自分の意にそぐわない、不都合なことがいろいろ起きていた。
そういった問題に対して、自分が正しければ、問題は自然と解決するはずという誤った思い込みを持っていたことを今でも忘れない。
しかし、そんな誤った思い込みをこの本は強烈に砕いてくれた。この本を読んだことで、私も現実に立ち向かうことができ、それから数年間かけて、自分の人生のコントロール権を取り戻すことができたのである。

【目次】
問題がひとりでに解決することは、絶対にない/本当に生きるということ/自分の選択と態度に焦点をあてる/「見返り」が行動を支配している/問題は、あなたが認めるまで悪化していく/違うことを「する」/過去の出来事を言い訳にしない/今すぐに人生計画を立てる/見返りを断つ/憎しみはあなたの心を変えてしまう/あなたのゴールラインはどこか?/ガイドつき人生の旅/目標設定の七つのステップ/自分の公式を見つけよう