グローバル経済が着実に成長を続ける一方、自然環境の悪化や人口爆発によって、世界はますます過密になっている。このペースを放置すれば、開発途上諸国での水害や病気の蔓延、貧困の激化と政情不安を引き起こし、連鎖的に先進国の社会や経済も深刻なダメージを免れない。私たちにとって21世紀の課題は、それらの危険の有機的なつながりを正しく見定め、持続可能な開発をなしとげ、世界共通の富を保全することである。それは夢のような話ではない。これまでの古い対立構図を捨てて、国際協調のもと、先進国がわずかなコストを振り向けるだけで解決可能なのである。
開発経済学の第一人者でありコロンビア大学地球研究所、国連ミレニアム・プロジェクトのリーダーを務めるサックスが、いま「なぜ世界全体のことを考えなくてはならないか」を明快な言葉と広範囲にわたる調査や分析に基づいて解説。また、達成すべきグローバル・ゴールとそこに至るステップを具体的に提示する。世界がもっとも注目する経済学者の話題作。
これまでも、これからも世界はひとつ。環境悪化、人口爆発、貧困の罠…世界が注目する国際開発の第一人者が、全球的解決への道すじを示す。
【目次】
第1部 二一世紀のための新しい経済学(共通のチャレンジ、共通の富/過密化する地球)/第2部 環境の持続可能性(アントロポセン-人類中心時代/気候変動のグローバルな解決策/水不足への対策/すべての生物種が共存できる環境)/第3部 人口問題(地球規模の人口動態/人口転換の完成)/第4部 すべての人に繁栄を(経済開発のための戦略/貧困の罠を終わりにする/変動する世界における経済的な安全保障)/第5部 地球規模の問題解決(外交政策を再考する/グローバル・ゴールを達成する/力を合わせて)