維新の動乱冷めやらぬ明治社会に向け、福澤諭吉が渾身の力で書き下ろした大著『文明論之概略』(明治八年)。文章に込められた熱気に、現代の読者が触れられるよう、碩学が正確に現代語訳した書籍(『口訳評注 文明論之概略』慶應通信、昭和四十七年)を再編集して復刊。刊行後の研究状況を踏まえた補注と解題を付す。転換期に何度でも読み返されるべき、「半開国=日本」への診断と処方箋。
【目次】
第1章 議論の本位を定むる事/第2章 西洋の文明を目的とする事/第3章 文明の本旨を論ず/第4章 一国人民の智徳を論ず/第5章 前論の続き/第6章 智徳の弁/第7章 智徳の行わるべき時代と場所とを論ず/第8章 西洋文明の由来/第9章 日本文明の由来/第10章 自国の独立を論ず